小学館は10月18日、東京・千代田区の同社講堂でメディア向けの「新企画発表会」を行った。冒頭、相賀信宏代表取締役社長は、「総合出版社として、書籍・コミックに加え、図鑑や美術書といった幅広いタイトルがあることを知っていただきたい」とあいさつした。
第1部の新企画発表会では、各局の担当編集者から8つの企画が発表され、最後に「小学館 アクセシビリティへの取り組み」も紹介された。
呉勝浩さんの最新作『Q』は、呉さんと出版局の奥田素子さんが登壇し、対談形式で作品を紹介した。呉さんにとって最大の長編となる同作について、呉さんは「ほぼ2年間かかった。よく完成した」と苦労をにじませた。
原田ひ香さんと出版局の加古淑さんが登壇し、同じく対談形式で『喫茶おじさん』を紹介した。加古さんは「発売後、即重版が決定した」と説明。原田さんはBSテレ東で「ずんの飯尾さんの『ずん喫茶』を見ていて今作を思いついた」と明かした。
第2児童学習局の村松茂さんからは、47万部突破のベストセラーとなった絵本『大ピンチずかん』の続編である『大ピンチずかん2』が11月22日に発売されることが発表された。
続いて作者の鈴木のりたけさんが登壇し、「大ピンチになるグラフを新しく付け加えた」と紹介。大ピンチレベルの大きさと5段階のなりやすさで分類し、大ピンチを解き明かす仕組みをプラスした。初版12万部、発売前重版3万部というロケットスタートになったことも明かされた。
お笑いコンビ「とんねるず」の木梨さん 還暦を機に初の自伝
ポストセブン局の森田祐介さんは、お笑いコンビ「とんねるず」の木梨憲武さんと共に登壇。木梨さんにとって単独では初の自伝となる『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』を来年1月26日に発売(予定)することを発表した。
木梨さんは「(コンビの)石橋貴明は昔のことをすべて覚えていたけれど、自分は全然覚えていない」と言い、1年ほど自分のことを知る周囲の人たちに取材して、記憶をたどるところから始めたと明かした。また、先輩たちには60代がいちばん楽しいと聞いているため、還暦を迎えて「これからが楽しみ」と笑顔で語った。
文化事業局の本多知己さんからは、B2サイズの超特大写真集『十三代目市川團十郎白猿』が紹介された。2022年に歌舞伎座で行われた襲名披露興行を写真家の篠山紀信、三浦憲治、宮澤正明の3人が撮影した。
ほかに、藤子・F・不二雄生誕90周年記念出版として、『ドラえもんプラス』7巻と『ドラミちゃん』が12月1日に、『T・Pぼん(タイムパトロールぼん)』全5巻が来年から刊行されることなどが発表された。
第2部として同社1階のカフェでは懇親会が開催され、大勢のメディア関係者でにぎわった。
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