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【学参・辞典特集】Gakken×文理 新学期学参・辞典勉強会 売り場展開の強化ポイントとタイミング紹介

大勢の書店関係者が参加した

 Gakkenと文理による「2024年度新学期学参・辞典勉強会」が2月2日、リアル会場とオンライン併用で東京・学研本社ビルで開催された。また、今年は東京に先立って1月に名古屋、大阪の会場でも開催。書店・販売会社を対象に、小学校教科書が改訂されるなどトピックの多い24年度の新学期に向けて、小中学参、中学学参、高校学参など各ジャンルの担当者がそれぞれ売り場づくりのポイントなどを紹介した。

「小学校教科書改訂」「大学入試新課程」など増売の好機に

 はじめに、Gakkenの出版部門を担当する小袋朋子取締役があいさつ。24年度は、「小学校の教科書改訂」「大学入試新課程」「英検の新方式へのリニューアル(制度変更)」を大きなトピックスとしてあげ、「これに向けて、Gakken、文理ともに売り場の棚を賑やかにして動きをよくする商品、学びを支える学習参考書・辞典を、熱意をもって世の中に送り出していきたい」と語った。

 続いて文理の安達健一代表取締役社長も、「小学校教科書改訂」を一番のテーマとしてあげ、「改訂に合わせて、小学校の教科書ワーク、教科書ドリル、教科書ガイドといった商品を新しく、さらにパワーアップして送り出す準備の真っ最中」とし、「児童の学力、理解力がさらに上がる工夫をこらした商品を送り出し、売上につなげていただくことが我々の最大の喜び。売り場にとって効果的な展開ができるよう最大限努めたい」と新学期に向けての意気込みを語った。

右からあいさつをする文理の安達社長。左は小袋取締役


 勉強会では、教科書準拠版、小学学参、中学学参、高校学参、辞典、語学・検定書、幼児ドリルの7つのジャンルに分けて、昨年の市場動向を振り返ったうえで、「2024年新学期の売り場づくりのポイント」を紹介した。

 まず、23年については、新学期時期の前年比と前々年比実績をジャンル別に分析し、「ほぼすべてのジャンルで前々年を割り、非常に厳しい傾向が続いている」と説明。そのなかにあって唯一、対前年比を超えたのが小学学参のジャンル。これは、「『ポケモンずかんドリル』(小学館)の刊行や、ベストセラーとなった『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』(ダイヤモンド社)の増売が大きな要因」であったとし、既刊の小学学参は他ジャンルと同様に厳しい状況とみている。ただし、補足として、新学期の時期以降は「高校学参、語学書・資格書は復調して好調、中学学参も夏以降に回復の傾向がみられた」とも説明した。

 それらをふまえて、24年度は、「小学校教科書改訂」、高校学参が「学年進行から全学年新学習指導要領となり、大学入試も新課程スタート」すること、「英検の試験難化」など、トピックスが多い年であることをあらためて強調。「大きな増売チャンスと捉えて、積極的にお客様に訴求する売り場づくりをお願いしたい」と呼びかけ、新学期の売り場づくりのポイントとしては、①新学期に売れる定番商品(教科書準拠もの、ドリル、総復習もの)、②小学辞典の改訂商品、③高校学参の新課程の改訂商品(大学入試含む)、④英検対策商品の展開強化を提案した。

 続いて、ジャンル別に各担当者が、それぞれ詳細と展開のポイントを次の通り説明した。

▽教科書準拠

・小学校教科書改訂にともない小学準拠品も改訂。教科書ガイド、教科書ワーク、教科書ドリルすべて入れ替えが必要
・改訂年度は増売の好機。展開直後の集中的な需要に備え、改訂版の商品到着後はなるべく早めに展開開始をおすすめ
・売り場に新しい採択表を掲示

▽小学学参

・定番ドリル、キャラクタードリル、それぞれ売れ筋商品を確認し、積極的に展開
・総復習ドリル、復習関連商品は学期末の3月に売上ピーク。新学期の4月も需要が高く、引き続き展開したい
・「ヒマつぶしドリル」シリーズなどヒット商品を学参コーナー以外での展開でアピールすることによりさらなる増売に期待

▽中学学参

・昨年の新学期時期の売上傾向は厳しかったが、夏以降に復調傾向。とくに高校入試ジャンルは堅調に推移
・「ひとつひとつわかりやすく」シリーズ(Gakken)など、売れ行き好調の参考書・問題集を中心とした展開がおすすめ
・「ドリル」も堅調、「マンガでわかるシリーズ」にも注目

▽高校学参

・新学習指導要領の改訂後、24年は全学年が新課程に移行。はじめて新課程の入試となり、日常学習&大学受験の科目名
・科目数も変更あり
・新学期の売り場づくりは、実績上位の銘柄中心に、商品特性と読者需要を意識した展開を
・定期テスト・内申点対策の日常学参は需要高。加えて入試の基礎固めなど、用途に沿った提案型の売り場づくりがおすすめ

▽辞典

・小学辞典の改訂版が各社から刊行。改訂版刊行年の新学期は売上増加に期待
・高校辞典は例年通り、近隣高校の推薦状況、各社の改訂情報を確認のうえ展開を
・短期間の販売ピークを逃さぬよう、十分な在庫と売り場の整備が例年以上に重要

▽語学書・検定書

・英検は2級・準2級、3級を中心に上位シリーズを多く扱って展開強化
・英語の語学書は1~4月、夏(7、8月)、韓国語の語学書は1~4月が最も売れる時期。ピークの3~4月に大きく展開することをおすすめ

▽幼児ドリル

・春は、幼児ドリルも売上ピークの時期。ドリル、ワーク両方の展開をおすすめ
・平台用什器やラックなどを活用し、ラインナップを揃えてアピール

参考書が売れるタイミングなどを解説(写真は高校学参)

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