出版者、電子書籍流通事業者、IT・通信事業者、著者権者団体などで構成する一般社団法人ABJは3月9日、「STOP!海賊版キャンペーン」の第2弾として、「ありがとう、君の漫画愛。」歌詞カード広告を展開した。人気漫画60作品のコマが歌詞カードになった見開きの新聞広告を同日付の朝日新聞に掲載。これを起点に、海賊版問題や漫画の未来についてあらためて考えてもらうとともに、海賊版の読者の行動変容を促すことを目指した。
ABJは昨年3月9日の「サンキューの日」に、海賊版ではなく正規版の読者への感謝の気持ちを伝えるため、「STOP!海賊キャンペーン『ありがとう、君の漫画愛。』」を実施。人気漫画と人気マルチアーティストVaundyがコラボした楽曲「ありがとう」を、ミュージックビデオ(MV)としてリリースした。
ABJによると、キャンペーン動画はローンチから1カ月で1000万回視聴(ユーチューブとXの合計)となり、Xのポストの表示回数も4300万回を突破。「いいね!」の数は3.9万件、リポストも1.5万件となるなど、過去最高のエンゲージメントを獲得したという。
しかし、「複数の巨大海賊版サイトは閉鎖したものの、新興の海賊版サイトが次々と生まれ、頻繁にサイトのURLを変更して対策を逃れるなど、サイト運営は悪質化している。月間アクセス数もいまだ1億を超えており、新しいサイトの出現後、すぐに発見し群がるようにアクセスしてしまう海賊版ユーザーへの啓発・啓蒙がこれまで以上に必要」との危機感から、今年は「ありがとう、君の漫画愛。」キャンペーンの第2弾として「歌詞カード広告」を実施した。
3月9日付の朝日新聞朝刊に見開き(全30段)広告を掲載。合わせて、ABJの公式Xでもポスト(投稿)。それらを起点にSNSでの拡散をはかっている。昨年3月9日に公開した「ありがとう」のMVは、現在もユーチューブで公開している。
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