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PHP研究所・植田光太氏「書店営業の武器になる注文書とは 非訪問先店舗への営業体制づくりと成果」

 文化通信社は11月14日、オンランセミナー「書店営業の武器になる注文書とは―PHP研究所の非訪問先店舗への営業体制づくりと成果」を開催した。2018年から23年までeコマース普及推進部で活躍したPHP研究所第一事業普及本部本部長・植田光太氏が、注文書・メール・Amazon商品ページを使った取り組みと成果について語った。

 前提として植田氏が強調したのは、訪問営業はむしろ強化体制にあり、そのうえでいかに非接触でのタッチポイントを増やすかということだ。そこで、まず重要だと考えたのが注文書の作り込みである。FAX・メール・訪問営業のそれぞれで活用できる正確な販促情報の作成がその鍵となると考えた。

 改善を重ねた注文書の特徴は、まず、最上部の左上に書店担当のジャンルを、右上にどんな案内であるかを明記すること。忙しい書店員に、瞬時に担当と内容を理解してもらうためだ。そして次に、重要な情報である申込締切をやや大きく記載する。さらに、搬入予定日や仮タイトル、装丁ラフなど必要な情報を分かりやすくかつ視覚に訴えるように入れる。これが基本フォーマットとなる。

 セミナーではその後、新刊指定、重版、パブリシティ、映画化・ドラマ化、新聞広告、時事、季節商品、定番ロングセラー、POP推し、他店成功事例、他社商品との併売のお願い、シリーズ商品、AmazonのA+を活用、週間ランキング・カレンダー注文書と、テーマ別の注文書作成のポイントを、実例を挙げて丁寧かつ詳細に説明した。

 次に取り上げたのが「開いて読んでもらえるメール」についてである。具体案として、件名の左側の数文字で訴求すること(大物著者名、締切日、TV番組名)、本文内に署名とISBNを掲載すること、件名とファーストビューで勝負するために内容は短く簡潔にすること、PCだけでなくスマートフォンでも正しく表示されるかチェックすることなどを挙げた。また、不達アドレスの削除などメンテナンスを定期的に行うことも大事だという。

 最後に、Amazon商品ページの活用について。発注数を決めるうえで、Amazonは書店員にとって重要な判断材料となっているとし、書店員を含む不特定多数のカスタマーが閲覧するAmazonは「パブリシティ媒体」である、と植田氏は語る。欠品率の改善、閲覧数の向上、引当率の向上、購入率の向上が商品ページの充実化の基本の4要素となる。また、カテゴリー1位を獲得することは、閲覧数が高くなり、書店員とエンドユーザーに「売れている」印象を与えられる最重要施策であると話した。

〈今後のオンラインセミナー〉

□12月5日(木)15:00〜16:30、ニュートンプレス代表取締役・松田洋太郎氏による「朝日新聞グループ入りしたニュートンプレス M&Aから1年の現状と評価」を開催する。

申し込みはPeatix:https://peatix.com/event/4201881

□12月12日(木)15:00〜16:30、Yondemy 代表取締役/CEO・笹沼颯太氏による「AI活用で子どもに読書を定着させるYondemy(ヨンデミー)の試み 書店への利益還元にも着手」を開催する。

申し込みはPeatix:https://peatix.com/event/4210587

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