さいたま市の老舗書店「一清堂」は、12月20日からフライヤーとのコラボフェアを開催している。 本の要約サービス「flier(フライヤー)」で公開された中から、各部門で最も読まれた20銘柄の書籍を選び、「第1位の本だけを集めました」と題してフェア展開。今後、カテゴリーと書籍を順次入れ替えながらフェアを継続していく予定だ。
「ネットとリアル書店の融合」をテーマに実施しているflierフェアは、各書籍のPOPに付けたQRコードから、通常は有料の要約が無料で立ち読みできる。書籍の大筋を捉えてもらうことで、来店者の興味を高めて、“いま出会うべき本”を選べる仕組みとなっている。
デジタルサイネージで書店を盛り上げる 「BOOKS Vision」プロジェクト
flierフェアはデジタルサイネージで書店店頭の活性化を目指す「BOOKS Vision」プロジェクトと連動した取り組みの第2弾として実施。書店に設置されたモニターで、展開している書籍の関連動画を放映することで、書籍の認知度を高め、販売促進を図っている。
“老舗のまちの本屋”で支持されるflierフェア
1950年に創業の「一清堂」は、埼玉県さいたま市桜区に店舗を構えるまちの本屋。埼玉大学が近く、学生や子連れのファミリー層から年配者まで、幅広い年代が利用する。同店は「近年では近隣住民や周辺施設への本の配達を開始するなど、他の書店ではあまり行っていないことにも積極的に取り組んでいる中で、今回、flierフェアとBOOKS Visionの導入を決めました。店頭の活性化によって、まちの本屋としてさらに地域の皆様のお役に立てることを目指していきます」とコメントしている。
戸越銀座商店街「明昭館書店」 要約をきっかけに本と出会う
同じく“老舗のまちの本屋”である戸越銀座商店街の「明昭館書店」も、2024年8月からflierフェアをスタート。売上冊数は着実に伸びているという。店主の田中紀光さんは「要約を読んで満足してしまい、本の購入数が減ってしまうのではないかと心配しましたが、要約をきっかけに本の概要を理解することで、求めていた本と出会える人が増えたのではないか」と話している。
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