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【伊野尾書店】『格闘技が紅白に勝った日』でSNS投稿禁止イベント開催、細田昌志さんが語る「本には書けなかった話」

著者の細田さん(左)と伊野尾店長

 西武新宿線・都営大江戸線中井駅前に店舗を構える伊野尾書店は2月8日、講談社が昨年12月に刊行したノンフィクション『格闘技が紅白に勝った日 2003年大晦日興行戦争の記録』の発売を記念し、著者・細田昌志さんが同書内では触れられなかった、格闘技業界の裏側を語る「ノーツイートトークイベント 本には書けなかった話を語る」を開催した。

 書籍代を含まない、イベント参加のみのチケットを2500円で事前販売したところ、定員20人のチケットが完売となり、17坪の店内は活況を呈した。

 イベントは伊野尾書店・伊野尾宏之店長が同書の内容について、SNSで投稿したことがきっかけで開催が決定。冒頭のあいさつに立った伊野尾店長は、細田さんが『力道山未亡人』での小学館ノンフィクション大賞をはじめ、複数の受賞歴があることに触れたうえで、「受賞作家でありながら、トークイベントを実施したことがないと聞き、それであれば当店で実施しようと思った」と語った。

 イベントでは同書の内容を軸に、2000年代初頭の格闘技ブームにおけるプロモーターの裏話や確執、またそれにまつわる噂などの真偽について、実際に関係者らに取材し、話を聞いた細田さんがその真相を披露。トーク中に参加者から質問が投げかけられるなど、盛り上がりを見せた。

 また、細田さんは自身がノンフィクション作家になった経緯について、柳澤健さんの『1976年のアントニオ猪木』(文藝春秋)と、増田俊也さんの『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)をあげ、「ノンフィクションが好きで吉岡忍や山際淳司などの本を好んで読んでいたが、プロレスや格闘技でもノンフィクションを書けるのか、こういう手法があったのかと驚いた」と話し、自身の作家としての背景や矜持を語った。

 トークイベント後の質疑応答の際も細田さんは包み隠すことなく回答。参加者はここでしか聞けない話を堪能し、その後のサイン会でも参加者との交流を深めた。

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