講談社は12月18日、加藤シゲアキさんの新たな代表作『なれのはて』の5回目となる重版を決定した。10月25日の発売以来、各書店で売上ランキング1位を席巻し、「オリコン週間BOOKランキング」(集計期間:10月23~29日)で自身初となる1位を達成。読者、書店員からの後押しを受け、発売2週間で10万部を突破し、12月14日に第170回「直木賞」の最終候補ノミネートが発表され、TV・新聞などのメディアで大きく報じられた。
前作『オルタネート』の執筆時から考えていた本作が、構想からおよそ3年の歳月を経てついに完成しました。『なれのはて』は自著のなかで最も壮大なテーマに挑んだエンタメ作品であり、また問題作でもあると考えています。
三十代半ばとなる(なった)私が何を書くべきか、問い続けた結果がこの作品です。
舞台を2019年の東京と、私の母の地元である秋田にしたのは、私自身がこの物語に深く没入するためでしたが、その過程で日本最後の空襲のひとつといわれる土崎空襲を知り、自分がこの小説を書く宿命を感じました。
この小説を書いたのは本当に自分なのか、それとも何か見えざるものによって書かされたのか。今はそういった不思議な気分です。
作家活動が十年を超えた今だからこそ、全身全霊で書き上げることができました。
一枚の絵の謎から広がる世界を、どうぞご堪能いただけると幸いです。
【加藤シゲアキさん プロフィール】
1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒業。2012年1月『ピンクとグレー』で作家デビュー。2021年『オルタネート』で第42回吉川英治文学新人賞、第8回高校生直木賞を受賞。「NEWS」のメンバーとして活躍しながら作家としても精力的な活動を続けており、評価を高めている。他の著書に『閃光スクランブル』『Burn.−バーン−』『傘をもたない蟻たちは』『チュベローズで待ってるAGE22・AGE32』(全2冊)、エッセイ集などに『できることならスティードで』『1と0と加藤シゲアキ』がある。
【あらすじ】
テレビ局員の守谷京斗は不本意ながら異動したイベント事業部で、不思議な古い絵に出会う。同僚の吾妻李久美とともにその絵を使った「たった一枚の展覧会」を実施しようと試みるものの、許可を得ようにも作者も来歴もわからない。裏に書かれた「イサム・イノマタ」という署名を手がかりに絵の正体を調べていくと、秋田のある一族の秘密にたどり着く。そして1945年8月15日未明に起きた「最後の空襲」の土崎空襲。現代まで続く戦争の傷跡を紐解きながら、一枚の絵と人間の宿命を描くミステリ。
一枚の絵の謎から、戦争の歴史や産業の変遷、そしてひとつの家族の物語を追い求めるスケールの大きなミステリである本作。「日本最後の空襲」といわれる「土崎空襲」も大きなテーマのひとつであるため、舞台となる秋田県の書店からも本作へのエールがたくさん届いている。
【書籍情報】
■タイトル 『なれのはて』
■著者名 加藤シゲアキ
■発売日 2023年10月25日
■判型 四六判ワイド上製
■定価 2145円(税込)
■448ページ
■ISBN 978-4-06-533143-9
たのか。今はそういった不思議な気分です。
作家活動が十年を超えた今だからこそ、全身全霊で書き上げることができました。
一枚の絵の謎から広がる世界を、どうぞご堪能いただけると幸いです。
<加藤シゲアキさん プロフィール>
1987 年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒業。2012 年1 月『ピンクとグ
レー』で作家デビュー。2021年『オルタネート』で第42回吉川英治文学新人賞、第8回
高校生直木賞を受賞。「NEWS」のメンバーとして活躍しながら作家としても精力的な活
動を続けており、評価を高めている。他の著書に『閃光スクランブル』『Burn.−バーン
』『傘をもたない蟻たちは』『チュベローズで待ってる− AGE22・AGE32』(全2 冊)、
エッセイ集などに『できることならスティードで』『1と0と加藤シゲアキ』がある。
<書籍情報>
■タイトル 『なれのはて』
■著者名 加藤シゲアキ
■発売日 2023年10月25日(水)
■判型 四六判ワイド上製
■定価 2145円(税込)
■448ページ
■ISBN 978-4-06-533143-9
<公式サイト/公式X>
「なれのはて」公式HP http://narenohate.kodansha.co.jp
「なれのはて」公式Xアカウント @narenohate_kds
コメント