『魔女の宅急便』の作者として知られる児童文学作家・角野栄子さんの生活に密着したドキュメンタリー映画「カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~」が1月26日に全国の映画館で公開される。2018年に「児童文学のノーベル賞」といわれる「国際アンデルセン賞」の作家賞を受賞、2023年11月に魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)の館長に就任するなど、著作とともに注目が集まっている。
また、公開される映画は、2020年から2022年にかけて「NHK Eテレ」で全10回にわたり放送されたドキュメンタリーをもとに新撮影・再編集、角野さんの日常を4年にわたって取材したもの。映画の公式ガイドブックがKADOKAWAから1月17日に発売された。
江戸川区角野栄子児童文学館
角野さんが手掛けた作品の世界観を表現した「魔法の文学館」。江戸川区の南、旧江戸川のほとりにある緑豊かな「なぎさ公園」の丘上に建てられた。設計は建築家・隈研吾さんが担当。
外観はフラワールーフと名付けられた大きな屋根が印象的な純白の3階建て。館内は代表作『魔女の宅急便』の「コリコの町」をイメージしてデザイン。壁や本棚、イスなど、いちご色の世界が広がり、子どもたちはもちろん、大人のファンにも楽しい空間となっている。
所在地:江戸川区南葛西7-3-1なぎさ公園内
開館時間:9時30分~17時30分
休館日:火曜、年末年始
エッセイ集『おいしいふ~せん』
めまぐるしく愛おしい8 8年間の日々、“食”を通して描き出した、56のエッセイを収載。発売直後の年末と年始に増刷し、現在は3刷。好調な売れ行きとなっている。
出版社:NHK出版
発売日:2023年11月7日
定価:2035円(税込)
仕様:B5変型判並製
ISBN:9784140057407
書き下ろし長編作品『境い目なしの世界』
仲良くなるツールのはずだった。正直になれるツールのはずだった。 LINE・スマホ・ゲーム…今までにない題材で、妄想と現実のはざまをさまよう10代の不安に斬り込んだ意欲作。「NHK Eテレ」でのドキュメンタリー放送直後に注文が殺到。2 02 3年12月末に重版出来、2 02 4年1月上旬から順次出荷。
作:角野栄子
装画:植田真
出版社:理論社
発売日:2019年9月
定価:1430円(税込)
仕様:B6判ハードカバー
ISBN:9784652203385
KAWADEムック 文藝別冊『総特集 角野栄子』
何世代にもわたり子どもたちに魔法をかけてきた童話作家・角野栄子さん。50年以上に及ぶ作家活動を総特集。論考・エッセイ、講演録、ロングインタビューを通じてその魅力に迫る。
出版社:河出書房新社
発売日:2024年1月29日(予定)
予価:1562円(税込)
仕様:ムック A5
ISBN:9784309980645
角野 栄子(かどの・えいこ)さん
東京・深川生まれ。大学卒業後、紀伊國屋書店出版部勤務を経て24歳からブラジルに2年間滞在。その体験をもとに書いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で1970年作家デビュー。1985年に代表作『魔女の宅急便』で野間児童文芸賞、小学館文学賞受賞。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞 ニッポン放送賞を受賞。2018年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞。2023年に『イコ トラベリング 1948-』で紫式部文学賞受賞、11月に江戸川区角野栄子児童文学館が開館。
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