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「街の本屋」議連総会 経済産業省、公正取引委員会などが取り組み状況を報告

 自民党の「街の本屋さんを元気にして、日本の文化を守る議員連盟」の総会が4月18日、東京・千代田区の衆議院第二議員会館で開かれ、国会議員や書店、出版社、販売会社の関係者らが出席した。同議連が昨年4月に提出した第一次提言を受け、関係する各省庁から現在までの進ちょく状況などが報告された。

 経済産業省は「文化創造基盤としての書店の振興プロジェクトチーム(PT)」について報告した。同省では、文化創造産業分野の重要性を考えて今年夏に、商務サービスグループに「文化創造産業課(クリエイティブ産業課)」を新設し、体制強化を図ることにしている。

 「各地の書店は地域コミュニティに根ざした町の文化拠点としての機能を果たしてきたが、近年その数は激減。その現状を把握し、支援施策を有効に活用している事例を、広く業界に共有し、夏からの新体制での施策展開がより大きな効果を上げるよう取り組みたい」と、PT設置の背景を説明した。

 PTは4月17日、齋藤健大臣による車座ヒアリングを開催。その中で、①地方の書店にとって関東近郊への書籍の返送コスト問題が大きい②図書館との連携は重要③事業再構築補助金を活用し、新事業の事業投資を実施④未来に向けた投資、支援を期待(キャッシュレスの手数料問題も課題)⑤無人書店システムは地方でも有効な新たな取り組み―という意見を各書店から聞いた。

 同省は「引き続き、さまざまなチャンネルで、書店のやる気ある新しい取り組みを集めてサポートしていきたい」との考えを示した。

図書館の「複本」問題について意見も

 文部科学省は「書店・図書館関係者による対話の場」について、今年4月に公表したまとめをあらためて説明した。書店・図書館等の連携促進について、複本や地元購入の状況を確認。「複本の状況について、ベストセラー本の複本は平均1・46冊で、図書館の約6割の図書館の複本は『2冊未満』で過度とはいえない状況」といった結果を報告した。

 これについて、書店側の報告で日本書店商業組合連合会・矢幡秀治会長(真光書店)は「約6割の図書館の複本は2冊未満というが、残りの4割はどうなのか。その4割が苦しめられているのではないか。単純に平均すればいいことではないと思う」と疑問を呈した。

 続いて、文化庁の報告では、「地域の書店は活字文化の担い手として重要な役割を果たしており、文化芸術の観点からも、地域の書店を支える取り組みを推進する必要がある」とした。

 具体的な支援方策として、出版・書店文化振興に資するコンテンツの発信強化では「活字文化のグローバル発信・普及事業」に取り組んでいるほか、マンガ分野等における出版・書店文化を担うクリエイター等の育成では「クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業」を実施。日本芸術文化振興会に設置する基金を活用して、弾力的かつ複数年度にわたって支援していることを紹介した。

 公正取引委員会は、「街の本屋」議連の第一次提言から①書籍・出版関係者と公取委との対話の場を設置すること②官公庁等の書籍の入札に係る値引きへの適切な対応(実態調査や業界の「雛形」い記載された適用除外を削除など)③ネット書店の送料無料配送等の実態調査を行い、必要な対応を検討する―ことを求められているとした。

 そのうえで、それぞれの取り組みの対応状況を説明。23年2月から公取委と日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会との意見交換を始めている。その場で、書籍・出版業界から「書籍の入札に係る値引きの問題を解決するため、業界で作成している再販売価格維持契約書の『雛形』の見直しを進めたい」との発言があったことを紹介。業界関係者と意見交換を継続中であることを報告した。また、入札の実施状況や値引きの実態について、図書館の入札担当者に対するヒアリング調査も始めている。

 ネット書店の問題についても実態調査を進めている。昨年度から業界関係者との間で、ネット書店による送料無料やネット書店との取引について意見交換を実施している。さらに、全国各地の書店などにヒアリングも行っており、実態把握を進めるとした。

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