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【定時総会】日本出版取次協会 近藤会長「出版流通インフラの構造改革は正念場」

 一般社団法人日本出版取次協会(取協)は5月15日、東京・千代田区の出版クラブ会議室で第72回定時総会を開催し、令和2023年度事業報告および収支決算を承認した。任期満了に伴う役員改選では、近藤敏貴会長(トーハン・代表取締役社長)が再任された。

 近藤会長は「出版流通インフラの抜本的構造改革は正念場を迎え、複数の重要なテーマに同時並行で取り組んでいる状況だ。取協と業界関係諸団体との折衝や、JPICを通じた業界外との連携も加速化する中、これらの継続性とスピード感を重視すべき局面にあり、理事一同協議のうえ今回は役員体制に大きな変更を加えないこととした。目的はあくまで業界内外の皆さんと力を合わせ、出版界の課題解決に向け前進すること。倍旧のお力添えを賜りたい」とあいさつし、定時総会を終了した。

 2024年度「取協推進・重点テーマ」では、持続的な出版配送の取り組み、出版関連団体との連携強化、自然災害緊急対応の見直しなどに注力するとしている。要旨は次の通り。


2024年度 取協推進・重点テーマ(要旨)

 ドライバーの労働環境改善、働き方改革を中心に、土曜休配の増加、業量の平準化、配送のリードタイム緩和、他業界商材混送の開拓などさまざまな施策を行ってきた。

 2023年度は、「2024年問題」の対応として、①輸送スケジュールの変更、②週5日以内稼働及び設定した土曜休配日の完全休配日化を日本雑誌協会と連携して実現してきた。しかし、そのなかにおいても、雑誌の売上(業量)減少に歯止めがかからず1個あたり物流コストが上昇し続けている。

 取次各社にとって今後も上昇続ける物流コストは大きな負担となるため、継続的な対策を講じる必要がある。上昇の続く物流コストの問題は業界全体の取り組む課題と捉え、検討に入っていく。

持続的な出版配送の取り組みへの対応

1.物流コスト抑制の検討

① 日本書籍出版協会、日本雑誌協会など出版団体を通じ、出版配送の危機的状況について理解、啓蒙を図る
② 輸送コストを業界全体でどのように負担していくかの検討
③ 既存の出版流通ルールの見直し
④ 現状の輸送体制の見直しとそれに連動した取次での庫内作業方法の見直し
⑤ 他業種、他業界との輸送面での協業模索
⑥ 出版輸送網のDX 化の研究

2.雑協合同PT の取組強化

 両団体で商品の鮮度と売上を最大限に考え、そのうえで流通面に配慮した効果的な輸送計画、業量平準化などを引き続き検討していく。
① 2025 年度年間発売日カレンダーの策定~週5 日以内稼働・完全土休配の定着
② 雑誌の業量平準化

※上記1 の検討内容を必要に応じ、PT の議案として提案する。

出版関連団体との連携強化

1.JPO

①JPRO 雑誌データ連携
・定期雑誌のデータ登録の拡大促進
・搬入受付業務への活用推進
②定期刊行物コード(雑誌)運用見直し

2.JPIC

①BOOK MEETS NEXT との連携
・取協「読み聞かせ会」継続開催
・BOOK MEETS NEXT 推進企画取りまとめ及び推進
②「街の本屋さんを元気にして、日本の文化を守る議員連盟」における提言内容のフォローアップ及び経済産業省との連携
③ 上野の森親子ブックフェスタ協力

自然災害緊急対応の見直し

① 予測ができる大規模災害対応~台風、豪雨、豪雪~
② 予測ができない大規模災害対応~大規模地震~
③ HPにおけるメッセージの内容強化


【役員体制】一般社団法人 日本出版取次協会

会長 近藤 敏貴(トーハン)
副会長 奥村 景二(日本出版販売)
常務理事 川村 興市(楽天ブックスネットワーク)
常務理事 森岡 憲司(中央社)
常務理事 渡部 正嗣(日教販)
常務理事 川島 桂(協和出版販売)
理事 田仲 幹弘(トーハン)
理事 中西 淳一(日本出版販売)
監事 竹林 克巳(共栄図書)
監事 山本 和夫(公認会計士)

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