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宮崎県椎葉村の作家育成プロジェクト 「秘境の文筆家」採用者決定

前列左から今村氏、黒木村長、後列左から千葉さん、楪さん、田中さん、四葉さん

 直木賞作家の今村翔吾氏が代表を務める一般社団法人ホンミライと、日本三大秘境の一つ宮崎県椎葉村による作家育成プロジェクト「秘境の文筆家」に4人が選ばれ、7月1日、同村交流拠点施設Katerieで着任式が行われた。

 同プロジェクトは「地域おこし協力隊」制度を活用し、採用者は移住して給与を得ながら執筆活動に励み、家賃も同村が全額負担、協力隊任期中の作家デビューを目指す。

 今年1月から募集(プロ・アマ不問)が始まり、全国92人の応募者の中から文章力や面接などの審査を経て決まった。

 採用者は、各種文学賞に応募し、最終候補に残った実績を持つ田中葵葉(あおば)さん(32)、東京・新宿で会社員として勤務していた千葉雲雀(ひばり)さん(29)、すでに『レゾンデートルの祈り』でデビューしている楪(ゆずりは)一志(いっし)さん(年齢非公表)、京都大学卒の四葉(よつば)ソウさん(23)の4人。

デビューまでの責任果たす

 着任式で今村氏は、「田中さんは文章力が群を抜いていた。千葉さんは未体験のことを具現化する能力に長けている。楪さんはプロだけど伸び代を感じる。四葉さんは人と被らない発想がどんどん出てくる」と各氏の選考理由を説明し、「作品を見ただけでなく、面談もしたことでそれぞれのコミュニケーション能力や小説に対する熱い思いも知れた。専業作家として食べていけるかは本人次第だが、デビューまでは私の責任。多くの読者に支持される真の大衆作家になってほしい」と期待した。

 田中さんは「学生時代から約10年、小説を応募してきたが結果が出なかった。専業作家として生きていくための修行期間にしたい」。千葉さんは「新宿から椎葉村という正反対の環境だが、そのギャップも作品に生かしたい」と抱負を述べた。

 同村・黒木保隆村長は「今日から4人の才能ある可能性に満ちたみなさんが『秘境の文筆家』として着任する。将来の文壇を支える存在となるよう十分サポートしていく」と約束した。

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