小学館は10月1日、小学館新書『フェイクドキュメンタリーの時代――テレビの愉快犯たち』を刊行した。近年、テレビやユーチューブ、書籍、イベントなど幅広いシーンで「フェイクドキュメンタリー」をテーマにした作品が数多く発表され、大きな存在感を放っている。テレビで放送されたフェイクドキュメンタリー番組の現代史を振り返っている。著者は戸部田誠(ペンネーム・てれびのスキマ)さん。
なぜ、嘘(フィクション)を前提にしながら、事実(ドキュメンタリー)であるかのように見せるという特異なジャンルが支持を集めるようになったのか。ブームの端緒を遡ると、2003年放送のテレビ番組「放送禁止」に突き当たるという。
巻末には「放送禁止」でディレクターを務めた長江俊和氏と、「さよならテレビ」土方宏史氏による特別対談を収録。現代のテレビ・フェイクドキュメンタリーの第一人者と、先進的なドキュメンタリー作品を発表し続けるドキュメンタリストが、「ドキュメンタリーとフェイクドキュメンタリーの境界」を語っている。また、03年から24年8月までの「フェイクドキュメンタリー(的)テレビ番組年表」も収録している。
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