絵本の店「はれっぱえほん館」が12日20日、北海道・南幌町の町立子ども室内遊戯施設「はれっぱ」館内にオープンした。トーハンが提供する小型書店開業サポートサービス「HONYAL(ホンヤル)」を全国で初めて導入。施設の一部を改装し、ファミリー客向けの絵本約1000冊を販売している。また、同店のオープンにより、書店ゼロだった南幌町は無書店自治体から脱却した(出版文化産業振興財団調べ)。
「はれっぱえほん館」の運営はオカモトが担当する。同社はグループ全体で47都道府県700店舗以上の拠点で事業を展開し、スポーツ関連施設や生涯学習センターなどの公共施設を運営。全国64施設の整備・運用事業に携わっている。
無書店エリアの解決策 公共施設における小型書店
子育て世代の支援に力を入れる南幌町は2023年5月、子ども室内遊戯施設「はれっぱ」を開設。一年間で21万人以上が来館する人気スポットとなった。その一方、南幌町ではここ10年ほど書店がない状態が続き、書店誘致を希望する住民の声が上がっていたという。
オカモトは別地域でも書店を経営しており、出版取次大手のトーハンと取引があった。両社は無書店エリアの課題認識を共有し、公共施設内における小型書店の可能性を模索。その中でトーハンは10月17日、小型書店の開業をサポートする「HONYAL」をリリースした。
トーハンはオカモト側に導入を提案し、南幌町も含めて合意形成が進み、全国で初の「HONYAL」導入事例となった。今回の「はれっぱえほん館」のオープンを受けて、両社は他の事業拠点においても「HONYAL」による小型書店の出店を検討し、「本と人とのタッチポイント創出」に向けて連携を深めていく方針。
企業、地方自治体、個人の書店開業をサポート
トーハンは「企業ならびに地方自治体、また個人事業として書店開業を希望する方々に向けて、HONYALの利用を広く提案し、全国各地で個性豊かな書店の開店につなげていく」とコメントしている。
「はれっぱえほん館」
【所在地】
〒069-0234 北海道空知郡南幌町美園3丁目1 南幌中央公園内
子ども室内遊戯施設『はれっぱ』館内 MINAすまいるゾーン
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】第3月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、12月30日~1月3日
【備考】営業時間・定休日は『はれっぱ』に準じる。
『はれっぱえほん館』のある「MINAすまいるゾーン」は入店無料。
絵本のご購入(現金・キャッシュレス)は、フロア中央の受付カウンターで行える。
【ウェブサイト】
コメント