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作家・今村翔吾氏 次は秘境の地で文筆家発掘、地域おこし協力隊制度を活用

今村氏(左)と黒木村長

 作家の今村翔吾氏が代表理事を務める一般社団法人ホンミライと、日本三大秘境の一つとされる宮崎県東臼杵郡の椎葉村が連携協定を締結し、作家を育成する「秘境の文筆家」プロジェクトをスタートさせた。総務省所管の「地域おこし協力隊」制度を活用して採用者は給与を得ながら執筆活動に専念でき、その間の家賃は椎葉村が全額負担、1~2名の採用を想定している。

 すでに募集が始まり(3月31日締切)、作品と面接を経て7月1日に「秘境の文筆家」着任となる。応募の作品ジャンルは今村氏が強みを持つエンターテイメント小説。400字詰原稿用紙500枚以下で日本語表記なら、プロ、アマ、発表済、未発表など不問。今村氏をはじめフリーライターや編集者らが審査し、椎葉村による面接が行われる。採用後はホンミライや出版関係者らが執筆を支援。半年に1作品ペースを目安に、協力隊任期中に商業出版を目指す。

注目の図書館「ぶん文Bun」

 岐阜県白川郷、徳島県祖谷と並び「日本三大秘境」と称される椎葉村は、これまでも農業、食堂、スポーツなど多彩な地域おこし協力隊事業を展開し、期間終了後の定住率も県内平均より高い水準を誇る。

 2020年には、UIターン促進、文化的ブランド向上を掲げ、交流拠点施設「Katerie」2階に会話や飲み物自由、ハンモックまで備えたユニークな図書館「ぶん文Bun」を開館するなど県内外からの注目も高まっている。

 今村氏は直木賞を受賞した際、「全国の書店にお礼に回りたい」と47都道府県の書店や学校を訪問する「今村翔吾のまつり旅」実施。また、21年には大阪府の書店を事業承継、昨年もJR佐賀駅構内に佐賀之書店をオープンするなど精力的な活動を続けている。

 今村氏が「まつり旅」で椎葉村を訪れ、村をあげての文化的ブランディング事業や活動に感銘を受け、次のミッションとして「創り手育成」の連携を図り、「秘境の文筆家」プロジェクトにつながったという。

連携協定で秘境から文筆家を発掘する

売れる作家を生み出したい

 1月19日、Katerieで会見を開き、椎葉村・黒木保隆村長は「今村先生がまつり旅で全国に撒かれた種の一つが椎葉村という秘境で花開いた。文学、文化の力を生かし、中山間地の地方創生と出版界発展を同時に成し遂げたい」と期待を寄せた。

 今村氏は「文化向上に力を入れる図書館職員や行政の人たちの熱意に打たれた」と連携の経緯を語り、「文学界は新人賞で世に出る、つまり即戦力が求められる。今回の事業はこれまでになかった育成に重きを置く取り組み。年に2作品ほど書けるスピードも教える。やるからには売れる作家、長く生き残れる作家を生み出したい」と語っていた。

詳細=https://katerie.jp/

 ※ホンミライ=若者に向けて、本に興味を持つきっかけをつくる、本を通じて地域の発展に貢献、作家育成といった読書推進を目的に2022年、一般社団法人として設立。講演やセミナー、学校などのオーサービジット事業、さらに本、図書カードの寄贈・寄附活動を進める。今村氏が代表理事を務め、理事にはアナウンサーや作家らが名を連ねる。

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