日本出版販売(日販)はPHP研究所との共催で7月28日、「『本所おけら長屋』シリーズ累計200万部突破目前!&『食と酒』シリーズ100万部突破記念!スペシャルトークショー」を開催した。「本所おけら長屋」シリーズの著者である畠山健二氏と「食と酒」をテーマにしたシリーズ(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)の山口恵以子氏が登壇し、約1時間のトークを繰り広げた。
イベントは東京都千代田区のJRと地下鉄の御茶ノ水駅前にある日販本社7階のオフィスライブラリー「オチャノバ」で開かれた。また、当日参加できない取引書店のためにオンライン配信も行われ、会場参加の日販社員を含めて65名が参加した。
畠山氏「書店の応援で200万部目前に」
「本所おけら長屋」シリーズは、2013年に第1作が発売されて以来、シリーズ累計で190万部を突破した人気時代小説シリーズ。畠山氏は、これまでメディアの取材もないにも関わらず、200万部目前まで売り上げが伸びたことについて、「ここまで来れたのは書店の応援のおかげ。メディアの取材効果は瞬間的に終わることが多いが、書店に応援をしてもらうことでずっと作品が店頭に並び、読者の手に届けられる」と語った。また、今まで書店でのトークショーを振り返りながら、「書店と深い関係を作るにはトークショー。自分のためではなく、書店のためにアプローチすれば、書店が応援してくれる」と話した。
また、出版業界の現状について山口氏は「作品が出版された後に作家ができることは限られているが、本が売れないという先入観がある中、今まで通りではなく、著者自らが動かなければいけない。新しい試みをすることで話題を作り、本が売れていく」と語った。
同イベントは、日販が中心となり、書店店頭での活性化を図るべく、PHP研究所に呼び掛けて実現した。今回の企画を機に、同社は「オチャノバ」をさらに活用していくという。
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