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新潮文芸振興会「日本ファンタジーノベル大賞」 『神獣夢望伝』の武石氏を贈賞

 新潮文芸振興会は7月4日、「日本ファンタジーノベル大賞2023」(後援・読売新聞社)の贈呈式・祝賀パーティーを東京・千代田区の読売新聞東京本社レセプションルームで開催した。大賞に選ばれた『神獣夢望伝』(受賞作品「夢現の神獣 未だ醒めず」を改題)の著者、武石勝義(たけし・かつよし)氏に佐藤隆信理事長(新潮社社長)から賞状、賞金が手渡された。

 日本ファンタジーノベル大賞は2013年に一度休止し、17年から新たに「日本ファンタジーノベル大賞2017」として再スタートした。贈呈式の冒頭、佐藤理事長が「(新人の登竜門となっている)この賞は、以前から多くの受賞者が大きく羽ばたいてくれている。皆さんが大活躍しており、主催する私たちにとっても大変うれしい」とあいさつ。「今回、大賞を受賞した武石さんの活躍もますます楽しみ。頑張ってください」とエールを送った。

 武石さんの作品は、キャラクターの濃さとストーリーの構成力が選考委員から絶賛された。講評した選考委員のヤマザキマリさんも「武石さんの作品が最も、登場人物が生き生きとしており生命力を感じた。マンガ化してもおもしろい作品」と話した。

武石さんもあいさつし、「今回の作品は、自分として最もうまく書けたと自信を持って応募した。その自信は、昔から歴史が大好きだということが根底にある。これまでも歴史に目を向けながら、いろいろなフィクション、創作に触れてきた。その中で、自分なりの歴史を展開させて物語化したいという思いに至った」と明かした。

 そのうえで、「もっと未来の歴史を書いてみたいとか、実際の歴史に触れながらその時代を書いてみたいとか、いろいろと視野を飛ばしながら、今後も創作活動に打ち込みたい」と次回作への意欲を見せた。

 なお、受賞作の『神獣夢望伝』(四六判変型、314㌻、定価1870円・税込)は6月21日に新潮社から発売されている。

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