世界思想社教学社が発行する大学入試の過去問題集「赤本」は今年、創刊70周年を迎える。これに合わせて、5月に発売する2025年版から表紙デザインを一新することを決めた。
同社によると、前年までの赤本の表紙のデザインは、2006年から約20年続いていた。書店で存在感を放つ真っ赤な赤本は「好評だった一方、『大学名が目立ちすぎて持ち歩くのがちょっと恥ずかしい』『表紙の圧がすごい』といった声もあった」という。そのため、世界思想社教学社は、創刊70周年を機に新しいデザインを考えることにした。
重視したのは、「ぱっと見て赤本だと分かること」「受験のプレッシャーを与えないこと」「親しみを感じられること」──。受験生に寄り添い、応援することを一番の軸とした。
新デザインは明後日デザイン制作所(神戸市中央区)が手がけた。また、 デザインを決めるとき、花園中学・高等学校(京都市右京区)の高校1・2年生に協力してもらい、実際のデザイン案をもとに忌憚のない意見を聞かせてもらう場を設けた。高校生の感性を大事にしながら、デザインの最終決定をした。2025年版には、これまでの赤本にない爽やかなカラーであるミントグリーンの差し色を使用している。
新しい赤本は5月から順次刊行する。表紙だけではなく、本文も新しいデザインにする。問題解答にツメを入れたり、見出しを大きくしたりと、使用しやすさを重視している。
コメント