西村書店は5月18日から同30日まで、東京・港区の大垣書店麻布台ヒルズ店で絵本フェアを開催した。期間中、同店の入口の売り場スペースで、5月15日刊行の新刊『もし、世界にわたしがいなかったら』など同社の絵本を数多く展開。フェア開催の週末には、「絵本専門士アビエント」が常駐し、来店客の選書をサポートする新たな試みも実施した。
絵本フェアの期間中は、大垣書店麻布台ヒルズ店の広いスペースをフル活用し、「NISHIMURA EHON MUSEUM─もし、世界にわたしがいなかったら」刊行記念フェア、絵本原画展「絵本の庭へようこそ バーナデット・ワッツ原画展」を常時展開した。
また、週末には絵本作家・ほんまちひろさんの「『ねこひげ ぴぴん』(西村書店)おえかきワークショップ」や、『もし、世界にわたしがいなかったら』(文=ビクター・サントス、絵=アンナ・フォルラティ、訳=金原瑞人)の刊行記念イベントとして、金原さんのトークショー&サイン会などのイベントも開催した。
同店の入口付近に設けられたブックフェアのスペースには、大人や子ども連れが訪れ、西村書店の絵本を興味深そうに手に取る姿が多く見られた。また、絵本専門士も積極的に声をかけ、絵本の魅力などを伝えながら、選書をサポートしていた。今回の試みについて、西村書店の西村安曇取締役は「絵本専門士が書店店頭でお客さまをサポートするのは、これまであまりなかったことではないか。今回のように、絵本専門士のような資格をもった人たちが、もっと活躍できる機会が増えてほしい」との思いを語った。
世界20言語で刊行されている言葉についての哲学絵本『もし、世界にわたしがいなかったら』のイベントでは、文を書いたビクター・サントスさんからのビデオメッセージも流された。
サントスさんは「この本の魅力を感じて日本で出版した西村書店に感謝する」としたうえで、「どんな言語でも、その地域の文化と切り離すことができない。そして、その言語が消滅するとその文化も一緒になくなってしまう。この絵本を通じて、私たちが話す言語の大切さ、私たちの母国語について皆さんも考えてほしい」と呼びかけた。
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