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AI活用で子どもに読書を定着させる「Yondemy」の試み 書店への利益還元にも着手

 文化通信社は12月12日、オンランセミナー「AI活用で子どもに読書を定着させるYondemy(ヨンデミー)の試み 書店への利益還元にも着手」を開催した。Yondemy代表取締役・笹沼颯太氏が、同社の事業内容と書店、出版社との取り組みについて語った。

 Yondemyは創立から4年のスタートアップ企業で、ミッションは「日本中の子どもたちへ、豊かな読書体験を届ける」ことだと話した笹沼氏。AIのヨンデミー先生によるサポートとゲーム感覚で楽しめるアプリの仕掛けによって、子どもが読書にハマる「オンライン習い事」を展開している。数々のメディアで取り上げられ、また青少年読書感想文全国コンクールへ動画教材が採用されるなど注目度は高い。

 まず、笹沼氏はYondemyのノウハウを書籍化した『ハマるおうち読書』(Discover)から、読書教育の3つの柱を解説し、同社が提供しているサービスを紹介した。

 柱の1つ目は「刺さる本選び」。子どもに「興味がある、読みたい!」と思える本を提示するために「ヨンデミーレベル」という数値化した独自の指標を開発し、一人ひとりに合った本を紹介している。2つ目は「ハマるきっかけづくり」。読書をするほどゲームが進められる仕掛けや、読んだ本の冊数や文字数をカウントして記録となるようなバッジを付与している。そして、3つ目は「習慣化できる環境づくり」。家族の食卓で本について話すこと、読後に感想をアプリ内で語ることなど、「読む」こと以外の時間の使い方も提案している。

 子どもと読書をつなぐため、各業界とのアライアンスを推進しているのも同社の特徴だ。今セミナーでは、書店、出版社との取り組みについてその詳細を語った。「書店ヨンデミー」は、書店に子どもが集まる場所を作ること、書店顧客をYondemy会員化して収益を増やすことを目的にし、書店の新しい存在意義を生み出す試みだと話した。

 また、読書好きな子どもの居場所をオンラインとリアルの双方で提供することでコミュニティ醸成を狙う。出版社との取り組みとして、会員の子どもたちに新刊のテストマーケティングを行ったり、Yondemyに蓄積されたデータからヒットの傾向を探ったりできる仕組みを構築。今後もさまざま形で連携を進めるという。

〈今後のオンラインセミナー〉

□1月23日(木)15:00〜16:30、トーハン海外事業本部部長・五十嵐正孝氏による「拡大する海外出版ビジネス―日本出版物海外展開の現状と可能性」を開催する。申し込みはこちら

□2月27日(木)15:00~16:30、コミチ代表取締役・萬田大作氏による「出版社のマンガビジネスを支える「コミチ+」—雑誌DXでWebコミック誌を成功させる方法とは」を開催する。

※参加費:無料 申し込みはこちら

〈文化通信社・事業承継セミナー〉※会場開催のみ

□2月26日(水)14:00~15:30(受付開始13:45~)、会場:神保町「日本出版クラブビル」3F 出版クラブホール

青山財産ネットワークス コンサルティング第二事業本部 グループリーダー・平野雄太氏による「『出版社の事業承継—誰も教えてくれない!失敗事例に学ぶ落とし穴』」を開催する。

※参加費:無料申し込みはこちら

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