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JTBパブリッシング 旅行ガイド『るるぶ』を軸に 多彩な商品展開 「謎解き」×「るるぶ」で若年層にアプローチも #2

「ミステリーるるぶ」を手にする開発チームの南氏(左)と鈴木氏

 毎年6月20日は「るるぶの日」──。JTBグループで旅行・ライフスタイル情報を提供するJTBパブリッシングが発行する旅行情報誌『るるぶ』は、1973年に月刊誌『旅』の別冊として誕生。2023年に迎えた50周年を機に、創刊日である6月20日を「るるぶの日」に制定した。そんな書店ではおなじみの『るるぶ』はいま、長年培ってきた信頼感のある豊富なコンテンツを軸に、ブランド力のさらなる向上や新たな顧客創出を目指し、さまざまな取り組みを展開している。5月2日に発売されたばかりの新商品『謎解き×首都圏おでかけ ミステリーるるぶ』(全3種)もそのうちのひとつ。若手社員の発案をきっかけに、既存の枠にとらわれない斬新な商品が生まれた。開発チームの一員であるライフスタイルメディア編集部 出版企画チーム 編集長の南絵美子氏、メディアコミュニケーション部 CRM・電子書籍チーム リーダーの鈴木優輔氏に話を聞いた。

 与えられた問題(謎)を、ひらめきや論理的思考によって解いていくゲームやイベントの「謎解き」は近年、若者やファミリー層を中心に人気を集めている。なかでも街中を周遊しながら謎を解く「周遊型」の謎解きは、新しい街歩きのスタイルとして注目を集めているという。例えば、ある地域やまちを舞台に、謎解きキットなどを使い、同地のスポットを巡りながら、隠されたヒントを手がかりに謎を解いて物語を進めたりする。

 あらかじめ決まった場所を周遊する謎解きゲームやイベントは多いが、JTBパブリッシングが発売した『謎解き×首都圏おでかけ ミステリーるるぶ』の新しいところは、その場所(目的地)すらも〝謎〟であること。表紙には、大きなはてなマークと「目的地は『不明』 謎を解けば、旅が始まる」の文字。まず、旅マエの謎を解くまで目的地が分からない。行きたい場所、行く場所が決まってから手に取る通常の旅行ガイドとも違い、ほかの周遊型の謎解きとも違う。オリジナリティあふれる商品だ。

『ミステリーるるぶ』3種類を同時発売

 この企画が生まれるきっかけは、Z世代向けの新商品開発を検討する社内プロジェクトだった。鈴木氏は「10代後半から20代半ばの人たちをターゲットにした商品をつくろうと、私のような社内の若手社員が公募で集まったのが2年前。いくつか面白いアイデアを提案し、商品化できるか本格的に検討してきた。最終的にかたちになったのがこの『ミステリーるるぶ』だった」と明かす。「自分が好きでもあった謎解きと『るるぶ』をかけ合わせることで、これまでにない面白い商品を世に出せることが一番うれしかった」と振り返る。

 「ドラマチック謎解きゲーム」を制作・運営する株式会社stamps(よだかのレコード)が制作協力しており、謎解きのプロ集団と旅行ガイドの老舗『るるぶ』がコラボすることで、通常の観光情報だけでなく、旅マエも旅ナカも楽しく新しい「体験」そのものを読者に提供できるのも、新商品の魅力のひとつ。

 今回発売したのは、「歴史探訪編」「アドベンチャー編」「大自然満喫編」の3種類。それぞれ目的地・ストーリー・内容物が異なる。目的地は東京都心から日帰り圏内のエリアとなる。ビニールに包まれた中身には、目的地を解く「謎」冊子と、封がされた「ミステリーるるぶ」冊子などが入っている。「ミステリーるるぶ」は一見普通の「るるぶ」だが、ところどころに謎解きのしかけが散りばめられている。

 南氏は「謎解きが好きで積極的に参加するような世代の人はもちろん、家族や友人らと一緒に楽しむこともできる。都心から日帰り圏内なので、何も予定がないときにふらっと行けるし、1日楽しめる」とすすめる。鈴木氏も「ここを入口に『るるぶ』にこんな情報も載っているんだと、あらためて発見してもらえたり、何回か行ったことがあるエリアだったとしても、それまでと全く違った新しいお出かけを楽しんでもらえる」と自信を持つ。

情報だけでなく「体験」も提供

 謎解きを通して『るるぶ』という媒体をより知ってもらい、今後も手に取ってもらうきっかけづくりになればという思いが強い。「旅行先についてネットで調べる人も多いが、本当に知りたい情報や信頼できる情報にたどりつけないことも。一方、冊子の『るるぶ』には情報の一覧性があり、その土地の素敵なお店や有益な情報が散りばめられていて、それらが自然と目に入ってくるメリットもある。まずは開いてもらい、その価値を知ってもらいたい。特に若い世代とのタッチポイントができるのは、この商品の良いところ」と鈴木氏。

 発売したばかりだが、SNSの投稿などから商品性について好評の手応えを感じている。今後はさらなる認知アップに注力するとともに、反応を見ながら新たな商品展開なども検討する。

 鈴木氏は「当社では、日本全国の人たちのプライベートを充実させるためのライフスタイル情報を、『るるぶ』をはじめさまざまな形で発信し続けている。今回の謎解きとのコラボも、そういった共通の思いが根底にある」との思いを語る。

 南氏も「これまで『るるぶ』を通して読者にたくさんの情報を届けてきたが、『体験』そのものを提供することは、なかなか難しかった。しかし、今回は謎解きを通して、それができているのは新しいし、(当社の)今後にもつながっていく」と期待している。

『謎解き×首都圏おでかけ ミステリーるるぶ』
(歴史探訪編、アドベンチャー編、大自然満喫編の全3種)

価格:各2,530円(10%税込)
判型: 変形B5(271mm×192mm)
内容物:クリアファイル/ミステリーるるぶ冊子/謎冊子 共通
(※ページ数・その他パーツは種類により異なる)
発売日:2025年5月2日(金)
販売:ネット書店、よだかのレコード系列店舗、一部書店
お問い合わせ先:pr-team@rurubu.ne.jp

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