楽天ブックスネットワークの取引書店で構成する東日本地区書店楽結会は10月6日、東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷で懇親会を開き、会員書店、出版社、楽天ブックスネットワーク役員幹部など145名が参加。あいさつに立った楽天ブックスネットワーク・川村興市社長は、就任以来赤字解消に取り組んできたことを報告し、これからも地域書店をサポートしていく考えを示した。
同会は大阪屋栗田時代に「Oak友の会」として活動していたが、2020年に大阪屋栗田が社名を変更したことで同会も書店楽結会と名称変更した。懇親会はコロナ禍で見合わせてきたが、今回4年ぶりの開催となった。
はじめに幹事長の髙橋沙織氏(Books隆文堂)があいさつに立ち、この間に同会前会長の南天堂書房・奥村弘志氏、Oak友の会会長を務めた田村書店・田村定良氏、大阪屋栗田の社長を務めた大竹深夫氏が逝去したことに触れたうえで、コロナ禍のなか楽天ブックスネットワークの取引書店40店ほどが廃業したと報告。「街の本屋が力を合わせて進んでいきたい」とあいさつした。
出版社を代表して祝辞を述べた河出書房新社・小野寺優社長は、「今私たちがすべきなのは、とにかく業界をあげて書店にお客様を誘導すること。映像化、プロモーション、限定商品などあらゆる手段を使って、普段は書店に足を運ぶ習慣がない人たちが来店するきっかけとなる情報を発信し誘導する。今月末から始まるBOOK MEETS NEXTはその手段になるよう皆で協力して育てなければならない」と指摘した。
続いて楽天ブックスネットワーク・川村社長が登壇、「2020年に社長に就任して以来、赤字解消に取り組んできた。図書館事業をやめ、社員40人を楽天グループ各社に出向させたりすることで、なんとか改善してきたが、取次事業の根幹の仕組みを支えられず、日本出版販売に業務委託することとなり、書店に迷惑をおかけしたことをお詫びする。ただ、来年、店舗をオープンする取引先もある。地域書店のサポートは続けていく」と述べた。
この後、日本書店商業組合連合会・矢幡秀治会長(真光書店)が乾杯を行い懇親に入り、東日本地区書店楽結会・松浦一郎副幹事長(菊屋書店)の中締めで散会した。
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