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有隣堂 神戸阪急店オープン、関西初出店 松信社長「神戸でも存在感示す」

港町(横浜)から港町(神戸)に

 有隣堂(松信健太郎社長)が10月11日、関西初出店となる「神戸阪急店」を兵庫県神戸市の百貨店「神戸阪急」本館8階にオープンした。グループとして42店舗目(「有隣堂」ブランドは38店舗目)の出店。

 同百貨店は昨春から大規模な全館リニューアルを図り、「新生神戸阪急」に相応しいテナント誘致を進めてきた。選書ビジネスなども手掛ける有隣堂が、クリエイターらが集う展示会に出展した際、百貨店関係者が有隣堂のビジネスモデルに着目。また、アジア色が特徴の「誠品生活日本橋」や同社配信のYouTube「有隣堂しか知らない世界」など「書店」の枠を超えた取り組みに共感するなどアプローチを試み、出店が実現した。

 売場面積は約80坪。百貨店の主要客層40代以上の女性を視野に、雑貨ゾーンは3つのライフスタイル(日常、健康、趣味)を「愉しむ」をテーマに「人生100年時代をより豊かに生きるために、新しい趣味や質の良いライフスタイルを提案する」と掲げる。書籍ゾーンも3つ(受け継がれる知、世界の広さ、明日の暮らし)の「探る」をコンセプトに棚を構成し、文芸、健康関連実用書、古典などを充実させ、厳選した2万冊を並べた。

3つのテーマで厳選した書籍ゾーン


 有隣堂広報・市川紀子チーフは「8階フロアのコンセプト『丁寧な暮らし』に合わせて、幅広い雑貨アイテムを揃えた。当社は『書店の再定義』を進めている。この店でもお客様に、新しい体験、モノ、コト、トキに出合ってほしい」と話す。

 オープン初日は、チャンネル登録者数25万人を超えるYouTube「有隣堂しか知らない世界」のMCキャラクター「R・B・ブッコロー」が登場し、多くのファン(ゆーりんちー)が訪れ、オリジナル商品などを手にした購入客がレジに列をつくるなど好スタートを切った。

 有隣堂・松信社長は「これまでも地域のお客様に愛され、存在感ある店づくりに取り組んできた。神戸阪急店もその延長線上にあり、実現できると期待している」とコメント。

 松原理恵店長は「来店いただければ必ず損はさせない。気分が変わったり、楽しくなったり、何かが見つかる場所。ここにしかない、『ちょっと上質なモノ』にストーリーを添えて、意味のある出会いを届ける店にしていきたい」と抱負を語っていた。

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