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カンゼン「サッカー本大賞」 第11回大賞は宮市選手・著『それでも前を向く』(朝日新聞出版)に

サッカー本大賞の優秀作品に選ばれた著者・編集者や選考委員の皆さん

 出版社のカンゼンは4月24日、第11回「サッカー本大賞2024」の授賞式を東京・千代田区の神田明神で開催した。選考委員が選んだ11の優秀作品の中から、現在Jリーグの横浜F・マリノスに所属する宮市亮選手が書いた『それでも前を向く』(朝日新聞出版)が、大賞および読者賞に選ばれた。

 同賞は、良質なサッカー書籍が日本のサッカー文化を豊かにするとの思いから、高い志と情熱をもって作られたサッカー書籍を表彰している。今回は23年1月1日から12月31日までに発売されたサッカー本が対象。読み物に限り、技法書やテクニック本は選考の対象外。選考委員は金井真紀氏(文筆家・イラストレーター)、佐山一郎氏(作家、編集者)、陣野俊史氏(文芸評論家、フランス語圏文学者)、幅允孝氏(BACH代表、ブックディレクター)の4人が務めた。

 授賞式の冒頭、カンゼンの宇佐美光昭代表取締役会長があいさつ。「授賞式をリアルで開催できるのは5年ぶりとなる。賞が始まった当初はサッカー関連本書籍が多く出版されていたが、今は60点余りと最盛期に比べると半数以下となっている。出版不況と言われ、作り手側が粉骨砕身の努力をして、やっとの思いで読者の手元に届けることができる。しかし、苦しい中だからこそ、良い作品が生まれると信じている。いちサッカーファンとしても楽しみだ」と期待した。

カンゼン・宇佐美会長

 続いて、今回の優秀作品を発表。各書の著者や編集者が登壇し、それぞれ喜びを語った。優秀作品の中から各賞が選出され、大賞と読者賞に『それでも前を向く』(朝日新聞出版)が、特別賞に『オシムの遺産(レガシー)彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)が、名著復刊賞に『スタジアムの神と悪魔―サッカー外伝〈改訂増補版〉』(木星社)が、戦術・理論賞に『フットボールヴィセラルトレーニング 無意識下でのプレーを覚醒させる先鋭理論〈導入編/実践編〉』(カンゼン)が選ばれた。

 大賞に選ばれた著者の宮市選手はビデオメッセージを寄せ、「文章を書くことは自分が思っている以上に大変で、(書き上げるまでに)時間がかかってしまった。しかし、自分のサッカー人生がつまっていると言える本になった。読んでくれた人の中から1人でも多くの方がサッカーをより強く、たくましくしてくれていってくれることを願っている」と語った。

 各賞以外の優秀作品は次の通り。

 ▽『戦術リストランテVII「デジタル化」したサッカーの未来』(ソル・メディア)

 ▽『森保ストラテジー サッカー最強国撃破への長き物語』(星海社)

 ▽『サッカー監督の決断と采配─傷だらけの名将たち─』(エクスナレッジ)

 ▽『もえるバトレニ モドリッチと仲間たちの夢のカタール大冒険譚』(ソル・メディア)

 ▽『ドイツサッカー文化論』(東洋館出版社)

 ▽『モダンサッカー3.0 「ポジショナルプレー」から「ファンクショナルプレー」へ』(ソル・メディア)

 ▽『聞く、伝える、考える。~私がサッカーから学び 人を育てる上で貫いたこと~』(アスリートマガジン)

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