公明党経済産業部会は、地方・地域の書店が抱える課題や要望を聞き取り、他省庁の取り組みとも連携して、課題解決のために実のある支援策の検討を求め、6月13日に経済産業省で齋藤健経産相と会い、文化創造基盤としての書店振興に必要な施策の実施についての要望を申し入れた。
要望書では、全国の「書店ゼロ」の市町村が27・7%に上るという出版文化産業振興財団(JPIC)の調査結果を示し、「このままでは書店のない自治体がさらに増える恐れもある」と指摘。「書店は、幅広い人に良書を提供する文化と知識の貴重なインフラであり、守る手だてに知恵を絞るべきである」と主張した。
具体的には、ネット書店にはない魅力を発信できる環境を整え、読書文化をさらに育むために、書店の経営基盤の強化、ICタグの導人などDX化に向けた取り組みを支援し、「持続可能な経営戦路のモデルケースを、地域の書店組合などと連携して考える仕組みを構築すること」を要請。
また、高付加価値化新事業への事業投資の好事例をプッシュ型で展開し、小規模書店を中心に、中小企業施策のいっそうの活用を促すことも指摘。書籍(とりわけ雑誌)返送時のコスト負担削減のため域内古紙化の検討、官公庁などへの書籍納入に係る入札における適正な価格など、書店経営をめぐる課題を把握することも求めた。
さらに、少子化や地域活性化の推進に資するクーポンの発行、書店を核としたまちづくり事例など、地方創生につながる書店振興への取り組みなども挙げた。
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