博文堂書店田無店が有人・無人ハイブリッド型24時間営業スタート　リニューアルを機に「デジテールストア」導入

2024.12.16

　博文堂書店田無店は改装リニューアルに際して、Nebraskaが開発した無人営業化ソリューション「デジテールストア（旧称MUJIN書店）」を導入し、12月2日から有人・無人ハイブリッド型24時間営業を開始した。

　営業時間は10時00分から21時00分までが有人営業、21時00分から翌10時00分まで無人営業となる。営業時間がリニューアル前の12時間から24時間に延びたことで、深夜・早朝の読者ニーズに対応した売上アップを見込んでいる。

トーハン×Nebraska グループ外への導入、本格展開の第1号店に

　大手出版取次のトーハンはNebraskaと協業し、「デジテールストア」の導入店舗拡大と新業態開発を進めてきた。2023年3月にトーハングループの書店法人で無人営業化ソリューションの実証実験を開始。売上向上と経費低減の同時達成という高い効果を確認し、2024年度からトーハングループ外への本格的な導入提案をスタート。博文堂書店田無店への導入は本格展開の第1号店となる。

店舗収益の複線化　コンビニエンスストア誘致

　今回の博文堂書店田無店のリニューアルでは、店舗フロアをコンビニエンスストアとシェアする方式が採用された。内装工事で書店と区画は明確に分けられている。あえて本の売場を縮小し、他業種に転貸することで収益源を複線化。24時間営業のコンビニエンスストアを誘致し、24時間営業化する書店部分との相乗効果を狙う。

　また、本の売場面積は改装前の50％となったが、在庫点数は改装前の70%を維持した。一般的な平台什器を減らしてスラント什器（傾斜設計により床面に近い高さでも見やすく取りやすい什器）を導入し、陳列の密度を高めつつ、多様な顧客ニーズに対応可能な品揃えを確保している。