日本出版販売の子会社のひらくは11月27日、宮崎県西都(さいと)市が推進する「西都はじめる PROJECT」の一環として開館された「18歳の図書館」で、ブックディレクションと企画コンサルティング、空間演出を担当したことを発表した。
「18歳の図書館」は西都市唯一の高校、宮崎県立妻(つま)高校で10月29日から11月15日まで、同校の生徒を対象に開館された。同館は、借りた本の返却期限が地元を離れた若者たちが帰省するタイミングでもある「20歳を祝う会」までの3年間。3年後、当時高校生だった彼らのもとに3年前の自分が書いた感想文が届く。それをきっかけに、あらためて本を読み返して感想文を書くことが、3年間の変化と今の自分自身について考える機会につなげてほしいという想いで企画された。
「18歳の図書館」の選書は、ひらくのブックディレクターのほか、西都市出身のお笑い芸人・おかずクラブのオカリナさん、歌手の米良美一さんをはじめ、文筆家の宮田愛萌さんなど、さまざまな業界で活躍する著名人、西都市内で活躍する身近な大人たちなど総勢79人が選者として参加。「3年後にもう一度読んでほしい本」250冊を選書した。
本の背表紙には、それを選んだ著名人らが新たにタイトルをつけ、すべての本に、思いを綴ったメッセージが挟まれている。高校生たちは、自分の直感をたよりに本棚から一人一冊選んで本を借り、用紙の半分に今の気持ちを読書感想文として記入し、もう半分は3年後の自分のために空欄のまま残して、3年後の自分に送った。
11月27日に「西都はじめる PROJECT」公式HPで公開された「18歳の図書館」コンセプトムービーには、開館当日に本と出会う妻高校生たちの様子や、将来に対して感じている希望や不安などの生の声のほか、選書に参加した米良美一さんらからのサプライズメッセージもおさめられている。
コメント