『シェイクスピア全集』
松岡和子訳/筑摩書房
25年をかけた偉業が堂々の完結
筑摩書房が1996年1月より刊行してきた、松岡和子個人全訳『シェイクスピア全集』(全33巻・ちくま文庫)が、5月10日取次搬入『終わりよければすべてよし』の刊行をもってついに完結した。
松岡和子氏は、戯曲『クラウド9』など、多くの訳書を執筆している翻訳家、演劇評論家。日本でのシェイクスピア劇全37編個人全訳は、坪内逍遥、小田島雄志に続く3人目の偉業。松岡氏の翻訳は、1998年から上演が始まった蜷川幸雄演出『彩の国シェイクスピア・シリーズ』に採用されており、上演と翻訳が同じペースで進められてきた。
編集担当者は「完結までの25年で、担当が何度も交代し、松岡さんも私生活で大変な状況に直面しながらも訳業に力を入れてきた。この『偉業』が、関わってきた全ての人に届き、ぜひ一人でも多くの読者のお手元に揃えて貰えれば幸い」と語る。
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