日本出版販売(日販)は9月7日、無料で利用できる書店向け新発注プラットフォーム「NOCS0(ノックスゼロ)」の提供を始めたと発表した。日販取引口座を持つ書店はWeb上で利用登録するだけで理由できる。現行サービスの「NOCS7」も継続して利用できる。「NOCS0」のサービス開始に合わせ、10月利用分から1IDあたりの月額利用料金を5000円にディスカウントする。
同社によると、「昨今、書店を取り巻く環境は一層厳しくなっており、長年続くマーケットの縮小に加え、各種運営コストの上昇が書店経営を逼迫させている」と指摘。こうした現状に対して、「街に書店がある風景と、誰もが自由に本と触れ合える環境を守るために、書店の運営コストの負荷を軽減することを目的に、新たな書店支援サービスを提供する」としている。
「NOCS0」をフリーの業界共通オープンプラットフォームとすることで、書店の運営コストの負荷軽減だけでなく、出版業界全体の情報流通の最適化を図る。コスト削減だけでなく、広く書店へ情報を届けることで、潜在マーケットの掘り起こしにも寄与していくという。
「NOCS0」は、誰でも簡単に操作できるシンプルで直感的な使用感とした。また、タブレットやスマートフォンにも対応し、売場や商談先で即座に発注できる。月額利用料は無料で、ユーザーIDも無料で複数作成が可能。
まず、特にユーザーニーズの大きい商品検索・発注機能のみ搭載した形でサービスを開始する。情報配信機能、新刊申込機能、企画申込機能、問い合わせ機能、在庫連携を今後搭載する予定。いずれも無料での利用を想定している。9月以降、順次開発を進め、約2年をかけて完了させるとしている。
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